戸隠の舞 二座(うずめの舞 ともいう)
この舞は、天の岩戸(あまのいわど)の神話をかたどったもので、神楽殿の中央に置いた榊(さかき)は天の岩戸を表し、その下に置いてある鏡は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)を表しています。
始めにお姫様、天鈿女命(あまのうずめのみこと)が登場し、舞台中央に置かれた鏡と榊の周りを回りながら舞います。次に武将、手力雄命(たじからおのみこと)が登場し、榊を力強く投げ捨て、中の鏡を取り出して、お姫様に渡します。お姫様が鏡を持って退場した後、武将が両手に笹の葉を持って豪快に四方固めの舞を舞います。
「古事記」では、天宇受賣命(あまのうずめのみこと、「日本書紀」では「天鈿女命」と表記)は天照大御神が天の岩戸に隠れて世界が闇に包まれた時、岩戸の前で舞い、大御神を誘い出した、
また、天孫降臨の際、五伴緒神(いつもおのかみ=随行した5柱の神)の1柱として従い、天の八衢(あまのやちまた、天の道がいくつにも分かれたところ)にいた猿田彦命(さるたひこ)に問いかけ、道案内をさせたと記されています。
手力雄命(たじからおのみこと)は、天の岩戸に隠れた大御神が、岩戸の向こうで八百万(やおよろず)の神々が(天宇受賣命の舞を見て)盛り上がっている様子と訝しんで天岩戸の扉を少し開けた時、豪力で岩戸とこじ開けて大御神を引きずり出したと記されています。
出囃子 天細女命 下り破
手力雄命 早笛
舞囃子 天細女命 かまくら
手力雄命 黒
入囃子 天細女命 下り破
手力雄命 早笛